灯油・ガス・電気 
お役立ちコラム

今年の冬の灯油在庫について、私たち販売店の現在の状況を正直にお話しします。

毎年この時期、私たちは翌シーズンの灯油を確保するための準備を進めています。しかし今年は、例年とは少し異なる状況をお伝えしなければなりません。

2026年の冬、北海道では灯油の在庫が不足しやすい見通しが出てきています。中東情勢の変化による原油供給への影響、記録的な価格高騰による在庫形成の遅れ、そして物流コストの上昇が重なっているためです。

お客様に不安をあおるつもりはありません。ただ、「例年通りに注文すれば大丈夫」という前提で冬を迎えることへのリスクを、今の段階でお伝えするのが誠実だと考えました。この記事では、現状と今後の見通し、家庭でできる省エネ・節約術、そして中和石油からの大切なお知らせをお伝えします。

灯油在庫が不足しやすい理由

今年の冬に向けて灯油の供給が通常より厳しくなりやすい背景には、複数の要因が重なっています。

中東情勢による原油供給への影響

2026年に入り、中東情勢の緊張を受けてホルムズ海峡のタンカー通航が制限される局面がありました。日本の原油輸入の多くはこの海峡を経由するため、原油価格の上昇と供給への懸念が高まりました。政府は国家備蓄原油の放出など対策を講じていますが、国家備蓄の放出はあくまで卸段階での対応であり、各地域の販売店の仕入れや在庫にすぐに反映されるわけではありません。

高価格による夏場の在庫積み増しの遅れ

灯油の需要が少ない夏場に在庫をまとめて仕入れておく「夏積み」は、販売店が冬の供給を安定させるための重要な準備です。しかし、灯油価格が記録的な高水準にある中では、大量に在庫を持つことの仕入れコストと財務リスクが大きく、業界全体として夏積みが進みにくい状況が続きました。その結果、例年より在庫が少ない状態で需要期を迎える懸念があります。

物流コストの上昇とドライバー不足

配達用の燃料費や人件費の上昇、ドライバー不足の影響で、灯油の宅配・配送コストは上昇しています。特に道内の一部の地域では、配送の回数や量に制約が出やすく、急な大量注文への対応が難しくなる場合があります。

今後の見通し

今冬の灯油価格は、2025年冬と比べて引き続き高水準で推移する可能性が高いと見ています。国の激変緩和措置(補助金)の縮小・廃止の方向性が続いており、市場価格がそのまま店頭価格に反映されやすい状況です。

北海道の灯油価格推移(冬季平均・2022〜2026年見通し) 北海道 冬季灯油価格の推移(18L缶・店頭価格目安) 160円 140円 120円 100円 80円 105円 2022冬 115円 2023冬 120円 2024冬 127円 2025冬 〜142円 2026冬 (見通し) 見通し(市場動向により変動) ※18L缶価格(店頭・補助金控除後の参考値)。各年12〜2月の目安。
図:北海道冬季灯油価格の推移と2026年見通し(中和石油調べ)

北海道 月別灯油需要の目安(10月〜2月) 月別灯油需要の目安(10月〜2月) 10月 11月 12月 1月 2月 最高 在庫ひっ迫リスク ※北海道における一般的な季節需要パターンのイメージです。実際は気象条件等により変動します。
図:月別灯油需要の目安。12〜1月が特にひっ迫しやすい(中和石油作成)

2026年冬 灯油をとりまく3つのリスク 2026年冬 灯油をとりまく3つのリスク 価格リスク HIGH(高) ● 補助金の縮小傾向 ● 原油価格の高止まり ● 円安による輸入コスト増 昨冬比 +10〜15円/L 程度の可能性あり 在庫 供給リスク MID-HIGH ● 夏積みの遅れ・不足 ● タンカー航行遅延 ● 需要集中による枯渇 12〜1月のピーク期に 特にひっ迫しやすい 配送 配送リスク MID(中) ● ドライバー不足 ● 燃料・人件費の上昇 ● 豪雪時の配送遅延 タンク1/3で早めに 注文することが重要 ※当社独自の見通しです。実際の状況は市場動向により変動します。
図:2026年冬の灯油をとりまく主なリスク(中和石油作成)

特に12月〜1月の需要ピーク期は、在庫がひっ迫しやすい時期です。「なくなってから注文する」ではなく、タンクに1/3以上残っているうちに注文する習慣をつけていただくことをおすすめします。

家庭でできる省エネ・節約術

灯油の使用量を少しでも減らすことが、今年の冬の家計を守る最も現実的な対策です。コストをかけずにできるものから、一度の投資で長く効果が続くものまで、取り組みやすいものから始めてみてください。

省エネ対策 節約効果の目安 費用の目安
暖房の設定温度を1℃下げる 約5〜10%削減 0円
暖房機器のフィルター・バーナー清掃 約5%削減 0円
使っていない部屋の暖房を切る 暖房台数による 0円
就寝時のタイマー設定を見直す 約10%削減 0円
厚手のカーテンに替える・丈を長くする 約8〜12%削減 低(数千円〜)
窓の隙間テープ・断熱シートを貼る 約10〜15%削減 低(数百円〜)
湯たんぽ・電気毛布を活用する 局所暖房で灯油節約 低〜中
家族が一か所に集まる時間を増やす 暖房面積を減らせる 0円

特にコストゼロでできる「設定温度を1℃下げる」と「フィルター清掃」は、すぐに取り組める対策です。フィルターに埃が詰まったまま使うと燃焼効率が落ち、灯油を余分に消費します。シーズン前に必ず確認しましょう。

窓の断熱対策も効果が大きく、100円ショップで手に入る断熱シートを窓に貼るだけでも、外気の冷えが室内に伝わりにくくなります。カーテンは床に届くくらいの丈があると、窓からの冷気を遮る効果が高まります。

中和石油からのお知らせ

📋 中和石油からの大切なお知らせ

現在の在庫・供給状況を踏まえ、中和石油では既存のご契約のお客様への灯油供給を最優先に確保する方針をとっています。

これに伴い、2026年11月以降は、新規の灯油定期配達契約のお申し込みをお断りする場合があります。また、定期配達契約をお持ちでないお客様からの都度注文(スポット配達)についても、在庫の状況によりご対応が難しくなる場合があります。

長年ご利用いただいているお客様の暖房を守ることを優先させてください。突然のお知らせとなり、大変申し訳ございません。

今シーズンから新たにご契約をご希望の方は、できるだけお早めにお問い合わせください。配送可能エリアや在庫の状況によって変わりますが、早めにご連絡いただいた方を優先してご対応いたします。

今からできる5つの備え

「そのうち注文しよう」「なくなったら頼めばいい」というサイクルは、今年の冬は特にリスクが高くなります。今すぐできることを確認してください。

1.タンクの灯油残量を今すぐ確認する

ホームタンクや灯油缶の残量を把握することが第一歩です。昨年のシーズン終わりに残った灯油がある場合は、品質(変質・水混入の有無)も確認しておきましょう。変質した灯油は暖房機器の故障の原因になります。

2.定期配達の契約内容・スケジュールを確認する

中和石油と定期配達のご契約がある方は、配達スケジュールや連絡先を改めてご確認ください。使用量が昨年より増えると予想される場合は、早めにご相談いただくと調整しやすくなります。

3.暖房機器のメンテナンスをシーズン前に済ませる

フィルターの清掃、点火部分の確認、タンクの水抜きなど、シーズン前のメンテナンスを早めに行いましょう。需要期に入ってからの修理依頼は、業者の混雑で対応が遅れる場合があります。

4.省エネ対策グッズを早めに準備する

断熱シートや厚手のカーテン、隙間テープなどは、秋口に需要が集中して品薄になることがあります。対策を考えている方は、早めに準備しておくと安心です。

5.「余裕があるうちに補充する」サイクルに切り替える

「なくなりそうになったら注文する」から「残量が半分になったら補充を依頼する」に切り替えることで、急な供給不足や配達の遅延のリスクを下げることができます。今年は特にこのサイクルへの切り替えをお勧めします。

今年の冬の灯油、早めの備えが安心につながります

2026年の冬の灯油は、中東情勢の影響・価格高騰による夏積みの遅れ・物流コストの上昇が重なり、例年より在庫が少ない状態で需要期を迎える可能性があります。価格が大きく下がる見通しも、現時点では立ちにくい状況です。

だからこそ、省エネ対策で使用量を減らしながら、早めの注文・備えを心がけていただくことが、今年の冬の家計と暮らしを守ることにつながります。

中和石油では、札幌市を中心に灯油の定期配達を承っています。今シーズンの配達についてのご相談・新規のお申し込みは、できるだけ早めにお問い合わせください。長年ご利用いただいているお客様も、ご不明な点があればいつでもご連絡ください。

よくある質問

Q.在庫が足りなくなって、灯油が届かないことはありますか?

既存の定期配達契約のお客様への供給を最優先に確保しています。ただし、極端な寒波や供給状況の急変など、予測できない事態が重なった場合に配達が遅延する可能性はゼロではありません。「残量が半分になったら補充する」サイクルへの切り替えに、ぜひご協力ください。

Q.今年の冬は灯油の値段がさらに上がりますか?

原油価格・為替・政府の支援策の内容によって変動するため、確実な予測はできません。ただし、価格が大きく下がる要因が現時点では見えにくい状況です。使用量を減らす省エネ対策を今から取り組むことが、家計防衛として最も確実な方法です。

Q.今から新規の定期配達を申し込めますか?

2026年9月現在は受け付けています。ただし、10月以降は在庫・配送状況によりお断りする場合があります。ご検討中の方はお早めにお問い合わせください。

Q.去年の灯油が残っていますが、使えますか?

灯油は時間が経つと変質し、色が変わったり異臭がする場合があります。変質した灯油を使うと、暖房機器の故障や不完全燃焼の原因になります。使用前に色(透明〜薄い青みのある色が正常)と臭いを確認し、変質が疑われる場合は使用を避けてください。

参考資料

  • 経済産業省北海道経済産業局「北海道における石油製品情報(価格・需給)」
  • 北海道経済部資源エネルギー局「北海道における石油製品の販売・在庫・価格の動向」
  • 北海道消費者協会「令和8年9月 灯油・ガソリン・LPガス価格調査結果」
  • 資源エネルギー庁「中東情勢を踏まえた石油及び関連製品等に関する対応」
  • 経済産業省「国家備蓄原油の放出について(2026年3月)」

※掲載した情報は2026年9月時点のものです。価格・在庫状況・政府の支援措置は変更される場合があります。

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